<画像略>土橋真二郎「扉の外」
http://www.amazon.co.jp/dp/4840237174主人公の紀之が目を覚ますと、自分がクラスメイトと共に監禁されていることに気付く。
人工知能ソフィアと名乗るものが室内のモニタに現れ、そこでのルールを説明していく。
ソフィアが言うには、ルールにさえ従えば生命は保証するとのこと。
そしてクラスメート達は、ソフィアの提示するゲームに参加させられることになる。
全員腕輪を付けられていて、それを付けている限りは庇護を享受することが出来るというが、束縛を嫌う紀之は腕輪を外してしまう。
・・・何だこの主人公は(笑)、サークル嫌いで割りと歪んだ思考をしているわりには、いつの間にかハーレム状態になってるし、やたらセクハラ発言を繰り返すし。
ゲームの要素自体は楽しめる内容だったのであっと言う間に読み切ることが出来ました。
サークルから孤立した紀之を通してサークルを見ることによって、サークルの持つ醜さの一面を描写することにも成功していると思います。
サークルに属する人は、結果としてソフィアのルールに従わざるを得なくなっていたわけですね。
ただ紀之の考え方や行動には賛同できない部分も多くあります。
紀之はあるクラスメイトの行動を、自分の有利な立場を利用して優越感に浸っているだけだと指摘する。
他にも類似した発言を何度か繰り返しているのですが、実は紀之自身も似たようなものなんじゃないかな?
彼のそれまでの行動は、監禁された状況を打開するためのものというよりは、ルールやサークルという束縛から逃れたいがための行動でしたし。
支配的なルールに縛られるクラスメイトを見下し、結果的に環の中にうち解けられず調和を乱しているだけ。